Q.調停委員に無理な調停をさせられた。無効にしたいんだが?

A.
調停成立してしまった後なら、不可能です。

調停委員に無理強いされて、納得のいかない調停をまとめさせられたという相談を、調停が終わってからなさる方がたまにいます。しかし、調停が終わってしまってから、いったん決まった調停を無効にすることはまず不可能です。
確かに調停の独特な雰囲気やその場の空気や調停委員の個性で、後になって後悔する調停をまとめられてしまうことはありうることです。いや、弁護士に制御されていない本人のみの調停だと多かれ少なかれこういう事態はよくあることです。そしてこれを、「調停委員や裁判官に無理強いされた」と感じてしまう気持ちもわからなくはありません。

しかし、実際に調停委員や裁判官が、絶対にイヤだと繰り返し明言するあなたに対して、一方的に押しつけた内容の調停を強制的にまとめてしまうということは絶対にありえません。万一そうなりそうでも完璧に阻止できます。
つまり本当にイヤなら、極端な話、調停室から逃げ出してしまえばいいのです。あなたが申し立てた調停なら一方的に取り下げてしまって下さい。申し立てられた調停なら欠席して下さい。それであなたの嫌なことは何も決まらず万事終了です。
調停は訴訟と違って、裁判官は何もジャッジしませんし、調停に出席しなかったり逃げたりしたら勝手に何かが決まるというものではないからです。

ですから、調停が成立したとすれば、仮にあなたの内心では納得がいっていなくても、或いはあなたが引っ込み思案で自分の意見を押し通せなかったとしても、それは見かけ上、「あなたがともかくも決めた調停」なのです。これをあとになって、内心どう思っていた、後悔した、という内気な事情によってひっくり返すことはできません。調停も法的手続にほかなりませんから、法的安定性が重要であり、そう簡単に個人の思いのままにひっくり返せるものではないのです。

だから、嫌な調停条件は、断固として調停成立前に断る。そもそもそんな流れにはしない。こういう強い意志が必要です。
どうしてもこれを自分ひとりではできそうもなければ、早い段階で弁護士を代理人に頼むことが重要です。
実は調停は、訴訟よりも弁護士の腕の見せ所があったりするケースも多く、話し合いだからといって弁護士に相談すらせずひとりでやっていると、後になって後悔したりすることもあるんです。
調停前から弁護士に少なくとも事前相談はしておく。これが大切だと覚えておきましょう。

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