弁護士有本真由の日記

投稿日時:2016/10/08(土) 17:07rss

暖房シーズンの到来 [米国司法法律漫談]

ニューヨーク市では、9月末から、それまで終日平均気温が22度だったのが15度程度となり、一気に冷え込んできました。私は早くもダウンコートを着こみ始め、周りでも咳き込む人が増えています。私自身は、幸か不幸か、異境の地でも、か弱さとは無縁な体質のようです。

とはいえ、気温が急に下がったので、暖房を入れる方法くらい知っておきたいと思い、大家さんに尋ねたところ、部屋にある暖房装置はビル全体のセントラル・ヒーティングで、自分で切ることはできるが、自由にオンにすることはできない、ということでした。そして、「11月ころにならないと、その暖房はつかない。それは法律で定められている。」と聞きました。部屋に備えてありながら自分の自由にできないとは、どういう料簡の法律か、と思い、もしかしたら、温暖化対策のための省エネ目的の法律だろうか、などと憶測しつつ、法律を調べたところ、、、

「The City of New York Housing Maintenance Code(ニューヨーク市住宅維持条例)」で、上記の趣旨が規定されていました!
すなわち、10月1日から5月31日までのいわゆる「heat season」と言われる時期においては、複数人が賃借人として住んでいる建物の家主は、
 ・午前6時から午後10時までの間に、室外が華氏55度(摂氏約12.7度)以下の場合、室内を最低でも華氏68度(摂氏約20度)
  に保たなければならず、
 ・午後10時から午前6時までの間に、室外が華氏40度(摂氏約4.4度)以下の場合、室内を最低でも55度(摂氏約12.7度)に
  保たなければならない、
と定められており、違反すると、1日250ドルから500ドルの過料が課せられる、とされています。

要するに、ニューヨーク市では、複数のテナントを抱える建物の大家は、暖房と温水を提供しなければならず、それは原則として家賃に含まれている(費用は大家負担となる)ところ、無制限に使用されると家主の負担が過大となるため、上記のような制限を設けた、ということのようです。最初から賃借人の自己負担にすれば法律の必要もなかったようにも思われ、賃借人保護なんだか賃貸人保護なんだかよく分からない法律です。

というわけで、暖房が不十分で寒い場合は、自前で追加のヒーターを買え、ということだそうです。環境保護のための法律かという検討違いな想像をしたのが愚かでした。考えてみれば、COP21のパリ協定にようやく加盟した国ですものね。かくいう私は、環境保護というわけではありませんが、自前のヒーター無しで過ごせるか、自室の保温防音効果の高い壁の威力に賭けてみることにしました。
 

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