弁護士小川義龍の言いたい放題(弁護士日記・B面)

投稿日時:2011/03/05(土) 01:16rss

事件管理は、iPadと「ToDo」で行う [iPhone/iPad]

ToDo(Appigo)である。iPad(iPhone)アプリだ。

 弁護士にとって、事件管理は重要なテーマだが、私はこの1年、専らこのアプリで行っている。

 買い物メモ程度のToDoリストでいいのならば、昨日紹介したlinoをはじめとして沢山存在している。
 しかし、単純なToDoリストではなく、事件管理のようなちょっと複雑な、複雑と言うよりもプロジェクト単位で親子関係のあるToDoを管理しようと思うと、GTDGetting Things Done)系のToDoアプリを使わざるをえない。そうすると、アプリの選択肢は限られてくる。
 このGTD系ToDoソフトの代表格としては、OmniFocusが有名だ。これはiPad/iPhone版のみならずデスクトップ版もあって機能豊富なのだが、問題は「同期処理の遅さ」にある。クラウド経由でデータ同期するのだが、これが実に遅い。
 ToDoは思いついたときにサクッと立ち上げてサクッとメモしてゆける感覚がなくてはならないのに、イニシャルの同期処理がいちいちもたついたのでは困るのだ。このためOmniFocusはしばらく使ってみたものの放棄した。

 そして出逢ったのがこの「ToDo」だ。このアプリは同期処理が速い。イニシャルの同期処理が数秒で完了するので、ストレスがない。また、システム手帳を模したUIデザインが美しく、そのせいで、なぜかやる気も湧く。OmniFocusには及ばないが、プロジェクト単位でToDo管理ができるので、事件管理用途に十分使えるのだ。

 では参考までに、私がどのようにこのアプリを使っているかを説明しよう。

 上掲イメージがその画面であるが、リングで振り分けられた左側のページを見てほしい。
 まず最上位の大分類としては、「仕事」と「私用」に分ける。主に事件管理ソフトとして使っているわけだが、パーソナルなToDoリストとしても兼用させている。普段使うアプリは少ないほどいいから、あれこれ使い分けないのを信条としている。
 そして「仕事」も、自分自身が現に行っている「仕事」、保留中の「仕事(スタンバイ中)」、勤務弁護士に担当させている「仕事(○○主任)」、顧問先の「仕事(顧問先)」、終了した「仕事(※終了)」という具合に大分類を並列させている。

 次に上掲イメージ右側のページを見てほしい。
 この大分類の下層に、依頼事件毎のプロジェクトを作ってゆく。プロジェクトのタイトルの先頭には【交通事故】【離婚】【著作権】といった抽象的事件分類名を書いておく。こうすることで同じ事件分類でソートしやすくなる。この事件分類名のあとに、自分のクライアント名など固有名称を書いておくわけだ。

 さて依頼事件毎のプロジェクトができたら、そのプロジェクトの中にどんどんToDoを作ってゆく。このあたりのリレーショナルな親子関係を作れるのがGTD系ToDoソフトの良いところだ。

 今度は左掲イメージを見てほしい。

 このイメージは、上掲イメージの右側に並んでいるプロジェクトの一つをクリックして次の下層を開いたものだ。【著作権】○○事件のページが開かれている。
 このページは、この事件専用のToDoページなので、右上の「+」ボタンをクリックして新しいToDoを増やしてゆく。ToDoには当然のことながら、〆切や優先順位や繰り返しやアラームなどのステータスが設定できる。
 また、メモ欄もあるので、期日メモがわりに使ってゆけば、期日報告書の下書きがリアルタイムにできあがってしまうという具合だ。或いは、依頼者との打ち合わせ時に、このメモにポイントを箇条書きしておくと、打ち合わせ備忘録になる。この辺は、アイデア次第でどのようにも活用できるだろう。

 私は、「準備書面」「通知書」「訴訟期日」などをそれぞれ〆切期日を入れたToDoにしている。例えば相手方に送付した通知書も、自分の起案〆切として使うだけではなく、起案送付後の相手から回答待ちToDoとしても利用する。この場合、ToDoタイトルに作成送付済みの旨のと送付日を書き、だいたい1週間もあれば回答が来るだろうと見込まれる場合には、1週間先の期日を〆切として再設定するわけだ。
 このようにして〆切期日を入れたToDoをどんどん作っておけば、例えば当日から向こう1週間中にやらなくてはならない仕事だけをフィルタリング表示させられるから、至急の仕事が一目瞭然だ。
 数十件を同時並行処理している弁護士は多いと思うが、そして何かやり忘れた気がして日々強迫観念に襲われる弁護士も多いと思うが、これでやり忘れ恐怖症候群からは開放される。

 こんな感じで私は、事件管理をiPadで行っている。

 なお、iPhoneアプリの方は画面の狭さからUIが今ひとつなので常用するわけにはいかないが、電車の中とか歩きながらの補助利用には優れている。それからこのアプリで惜しいのは、デスクトップ版が存在しないことだ。iPad版が使いやすいので、これで完結していて不自由はないのだが、でもやっぱりデスクトップに向かっているときはPCでも操作したい。

 ところでこのアプリで行う事件管理は、あくまでも弁護士が単独で処理しているパーソナルな案件に向いており、共同受任の大規模事件や、事務所内で事務スタッフとも連携するような破産管財事件での利用には向いていない。この場合には、「サイボウズプロジェクト」を利用することになるが、これはまた別の機会に紹介しよう。
 
 パソコンオタク小川弁護士おすすめのアプリケーションである。
 

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